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【レポート】9/18 アドリブの嵐! とり・みきの吹替え"凄ワザ"講義『危険戦隊デンジャー5』

2016/10/05

写真 by したコメサポーター 吉岡茂

 


9/18(日)東京国立博物館にて、映画講義「とり・みきの吹替え"凄ワザ"講義」が行われました。昨年のしたコメでも好評だった企画の第2弾です。

今回の上映作品は『危険戦隊デンジャー5 我らの敵は総統閣下』。2011年にオーストラリアで製作されたドラマシリーズから、3話分をセレクトしての上映。
ヒトラー暗殺の密命を受けた5人の特殊工作員が活躍するアクションコメディですが、恐竜や巨大ロボも登場するなど、懐かしのSFドラマや戦隊物の雰囲気を持つ作品です。

上映後の映画講義には、豪華9名のゲストの方々が登壇されました。

講師: とり・みきさん
ゲスト: 羽佐間道夫さん、江原正士さん、堀内賢雄さん、千葉繁さん、甲斐田裕子さん、森洋子さん、多田野曜平さん、吉田啓介さん(演出担当)

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"凄ワザ"の3つのキーワードに沿って、『危険戦隊デンジャー5』の本編映像を振り返りながらの進行となりました。

【凄ワザ追加】
台本にはなかったというアドリブシーンのみを抜粋した映像をトーク冒頭で上映。
本編を観たばかりの客席も再び爆笑でした。 

【凄ワザ台本】
吹替え版の台本をつくるときにどういう味付けでアレンジされているのか?
同じシーンを、字幕版と吹替え版で見比べます。
場内には笑い声と共に、吹替えでこんなに変わるのかと感心する声もたくさん。

【凄ワザ兼役】
多田野さん、江原さんの兼役シーンを抜粋して上映。
とりさんから「みなさん、気づいていないものもあると思いますよ」とコメントもありましたが、 なんと多田野さん18役、江原さん19役! これには場内拍手喝采!
ちなみに何役演じてもギャラは一緒というのが慣習だそうです。

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アドリブが魅力の本編だけに、トークは自然とアドリブの話題が中心になりました。
今回の「危険戦隊デンジャー5」では"アドリブ大歓迎"と台本に書いてあったそうです。
最近の作品の吹替えでは、台本に忠実な吹替えを求められることがほとんどなんだとか。

トークの中で出たエピソードを、いくつかご紹介します。
まるで本編さながらの軽妙なやりとりが飛び交うトークに場内は大盛り上がりとなりました!

【「俺がハマーだ!」収録現場でのエピソード】
羽佐間さんが主役を担当していたテレビシリーズ「俺がハマーだ!」に新人時代の堀内さんがゲスト出演した回があったそうです。
そのときのアドリブを巡る羽佐間さんと監督との攻防を堀内さんが語ってくれました。
羽佐間さんは台本を全部、自分流に直してから収録に臨んでいたそうです。  

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監督: 羽佐間さん、脚本家の方がいらっしゃってるので、今日は元に戻していただいけないでしょうか...。

羽佐間: いやいやいや、だってこっちの方が面白いじゃん。

監督: 羽佐間さん、なんとか...。

羽佐間: いやいやいやいや(以下略)
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※通常1時間で終わる収録が4時間ぐらいかかったそうです。

堀内さんから上記のエピソードを受けて...

羽佐間: タイトルを「俺がハザマーだ!」にしようとしたら、すぐ怒られてカットされたねぇ。

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とり: タイトルですからねぇ...笑

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【アドリブは事前に準備しておく?】
とりさんからのこの質問には、声優さんによってアプローチはさまざま。
事前に台本に書き込む派と、スタッフ・キャストが揃っての1発目のテストの時に判断する、と回答が分かれました。
アドリブといっても、セリフの味付けのアレンジから、ダジャレの仕込みやモノマネなど多岐にわたるそうです。

ちなみに劇中での千葉繁さんの熊本弁もアドリブだったそうですが、千葉さんは「台本を透かすとですね、熊本弁になってた」とコメント。
このコメントには場内大ウケでした。

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【深夜放送のB級映画の吹替え】
凄ワザ兼役の流れから、話はB級映画の吹替えエピソードへ。

江原:  昔のB級映画には、話が途中でワケがわからなくなったりするような作品がずいぶんあった。 そういうときには、アドリブであらすじを登場人物に説明させる方法で乗り切った。 こうなってこうなってこうだからあいつが怪しいぞ!って。 オリジナルより面白いなんて言われてる作品は、先輩声優たちの力なんですよね。

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堀内: 今日の収録はB級作品だからみんなのアドリブでA級に上げましょう! と演出家に言われたときがあって、どうするのかなと思ったら、オフを全部ダジャレで埋めるという方法だった。

とり: それは果たしてA級かどうか笑

堀内: それは僕も思いました笑 オフと背中はほとんどダジャレで埋め尽くしましたよ。

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※オフ:登場人物が遠くにいたり、画面の外にいる時などのセリフ。俳優の口元が写らないのでアドリブを入れやすいそうです。

吉田: 羽佐間さんは昔から、役者が背中を向けたらチャンスだからって言ってましたよね。

羽佐間: 昔は吹替えと役者の口をビシッと合わせろって言われていて、埋めきれない台詞をバックショット(背中)で補おうよとブームになった時があった。

吉田: 今回のヒトラー役は全然口が動いてなかったですよ笑
※役者の口は動いていないのに、羽佐間さんの吹替えではアドリブ満載だったため

とり: そうですよね。まったく口閉じてましたよね。

羽佐間: それがね、台本を透かすと口が動いてるんだよ。



とりさんからは「21世紀のいま、デンジャー5のようなアドリブ満載の作品が吹替えで観られるなんて感動」とのコメントもありました。

『危険戦隊デンジャー5』にはまだ4話分の収録があるそうで、そちらを観られる日も楽しみにしています!

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関連プログラム:
映画講義「とり・みきの吹替え"凄ワザ"講義」第2弾

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