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サポーターの思いに山田監督が粋な計らい! コメディ栄誉賞贈呈式開催!

2016/10/13

レポート by したコメサポーター 宮川智里

写真 by したコメサポーター 江頭幸宏、吉岡茂



10/8(土)東宝撮影所にて、「第9回したまちコメディ映画祭in台東」コメディ栄誉賞贈呈式が行われました。
第9回したコメ「コメディ栄誉賞」を受賞された山田洋次監督ですが、9/19の授賞式当日は『家族はつらいよ2』 の撮影中だったため、残念ながら会場にはお越しいただけませんでした。
しかし、サポーターの熱い思いに山田洋次監督が応えてくださるというご厚意により贈呈式が実現いたしました!

本祭中は、浅草公会堂ロビーに山田洋次監督の特設コーナーが設置されていましたが、何か手伝えることはないかとサポーターで考え、 手作りで監督の作品年表やトランクを作成し展示していました。
それらを、この贈呈式でお渡しすることになり、サポーターの喜びもひとしおでした。

会場の東宝撮影所に到着すると、サポーターにより手作りの飾りつけから進行確認が着々と進められ、贈呈式が開幕。

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盛大な拍手の中、山田洋次監督がご登場。表彰状・副賞贈呈の後、吉田照美直筆の「男はつらいよ」 の登場人物が描かれた絵画「団子の晩餐」の贈呈に、山田監督も大変喜ばれておりました。

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そして、サポーターより手作りのトランクの贈呈。トランクの中には、本祭中ご来場のお客様や出演者の方々からのメッセージが添えられていました。

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贈呈品を受け取りながらひとつひとつ丁寧にご覧になっていた山田監督のお姿がとても印象的でお人柄を感じました。

山田監督からは、
「本来なら当日会場に行きたかったがどうしても撮影で出席が叶わず大変申し訳ありませんでした。会場の様子は当日の出演者から聞かせて貰いました。 倍賞さんの歌良かったでしょう?アカペラであんなに魅力的に歌える人はなかなかいません、彼女こそ下町の太陽です。 当日は出席できなくて大変残念でしたが、今日は皆が来てくれて嬉しいです。ありがとうございました。」
とのご挨拶をいただきました。

そしてお話は「したまちコメディ映画祭」での受賞ということで、コメディ映画に対する監督の思いへと続きます。

「欠点を優しく見つめるのがコメディです。人間というのは欠点だらけなので、その欠点を優しく見つめ、笑いに変えることをいつも考えて映画を作っています。 観客の皆さんが、笑って笑って最後はもう止めてくれと言うくらい笑える映画を作れたらもう死んでもいいかなと思ってるが、なかなか作れない。」
「昔はお正月映画と言えばコメディでしたが、最近は感動や涙するといった重い映画が多い気がします。こんな時代だから今は皆笑いたいんです。でも、需要に応える映画がなかなかできない。何故なのかいつも考えています。」
と、とても優しい口調で丁寧に語ってくださり、会場にいた皆がそのお話に真剣に聞き入っていました。

が、そこで終らないのが監督。
「だから次の作品は、感動や涙する映画に飽きた方はどうぞ見てください!を宣伝文句に作品を作っています(笑)。 憧れで目標であるコメディの映画祭での受賞は本当に嬉しいです、ありがとうございました。」
の言葉に、会場中が笑いと拍手があふれました。

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監督のご挨拶の後は、サポーターから監督への質疑応答へ。

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まず最初は、中学生の時「男はつらいよ」をテレビで初めて見て衝撃を受けて以来ずっとファンで、 今日も大好きな1本を見てから駆けつけましたというサポーターからの質問。

Q: 寅さんとリリーさんが大好きなのですが、最後の作品でリリーさんと再会することはずっと以前から考えていたのですか?
A: 当時渥美清さんは、ご病気により体調を崩されて体力が落ちてしまっていて、48作目が最後かもしれないという思いがあり、リリーさんを出演させると決めていた。 劇中では寅さんとリリーさんが同棲していたが、浅丘ルリ子さんはそれをまったくいやらしく感じさせないことができる貴重な女優さんなので実現できた。
また奄美大島での撮影についても、抗議が殺到して反省したTVシリーズの最終回のロケ地であった奄美大島で、最後の映画も撮ろうと決めていました。

TVシリーズから続く「男はつらいよ」に対する監督の思いが伝わってきました。

続いて、年間200本以上の映画を見るほど映画が大好きで、好きが高じてエキストラに参加するようになったというサポーターからの質問。

Q: 監督はエキストラにも演出をするとお聞きしましたが、監督にとってエキストラの役割とは何ですか?
A: エキストラの人は、歩くだけ、ただ居るだけだが、役者さんの芝居のバックには画面を構成する重要な要素のひとつとして映っている。 だから画面のすべてを考える。この人はどこに行こうとしているのか、何をしようとしているのか、一人一人の人生を考える。現場では映っている人全員の人生を考えて欲しいと話しています。

これが、山田監督の映画から感じる暖かみの源なのかもしれないと感じました。

そして最後のサポーターからの質問。


Q: 監督の作品は、景色や風景も印象に残ることが多く、街並みや風景がストーリーを説明していると感じます。監督が思う、下町の街並みや風景の魅力を教えてください。
A: この30年くらいの間に、日本中の景色がどんどん変わってしまった。子供の頃の景色が変わるのは、思い出を一緒に消されてしまう気がする。昔の下町の景色は、高い建物もなくフラットに広がっていた。狭い道がある、夕方に夕飯の匂いがする、子供が走っている。寅さんもこんな所で育ったんだろうと思わせる街が下町。

きれいに整備された街より、ごちゃごちゃした街の方が好き。川だってよどみや淵、急流といった場所があるから生命が育つ。だから街にも必要だと考えている。その延長で柴又を考えている。懐かしさや憧れを持っている下町を、映画の中では残していきたい。

と、最近希薄になりつつある地域コミュニティーに対する思いをお話いただきました。

その後、監督からしたコメあてにサインをいただき、全員で写真撮影。

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監督の気さくな対応に終始和やかなムードで閉幕しました。
大変お忙しい中、貴重なお話をしていただき、とても有意義な心に残るセレモニーとなりました。

関連プログラム:
クロージングセレモニー&イベント 山田洋次リスペクトライブ
コメディ栄誉賞 山田洋次リスペクト上映

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