レポート by したコメサポーター 阪本裕一
写真 by したコメサポーター 吉岡茂
浅草公会堂でCSフジテレビ『男おばさんL(エル)』の
公開収録がおこなわれました。
『男おばさんL(エル)』は、軽部真一さん・笠井信輔さんの
両アナウンサーによる、映画をテーマにした14年目の長寿バラエティ番組です。
公会堂の一階ロビーでは、就学まえの女の子から和装の紳士まで、
観光の若いカップルから地元の家族連れまで、
立ち見のお客さんをふくめて溢れんばかり。
軽部アナはトレードマークの蝶ネクタイ、笠井アナは黒ベストにネクタイという
お馴染みの姿で登場し、前説(まえせつ)から談笑ムードに包まれました。
「したまちコメディ映画祭の出演は今日が初めて。
まるでホームグランドにやってきたようで気持ちがいいです」(笠井アナ)
「人力車に男二人で乗ってやってきました。レッドカーペットを歩きました。
沿道のお客さんにサインを求められて、そういえばジョニー・デップは
サインをゆっくりしていたなということにふと気づきました(笑)」(軽部アナ)
今回のテーマは<私の好きなチャップリン映画>。
二人の映画通によるチャップリン談義がさっそく繰り広げられました。
「ぼくは子どものころからチャップリンが大好き。
これまでたくさんの映画を観てきたけれど、
やっぱり『街の灯』(1931)がベストワン。
これは大人になっても不動だね。」(軽部アナ)
「なるほど。私は『モダンタイムス』(1936)が印象的です。
この作品はチャップリンが初めて肉声を発しているんですね。
チャップリンの作曲した『スマイル』もいいんですよねぇ。」(笠井アナ)
今回は、チャールズ・チャップリンの孫であるチャーリー・シストヴァリスさん、
日本チャップリン協会会長の大野裕之さんが
スペシャルゲストとしてご登場されました。
大野さんからは、9歳のころ『独裁者』(1940)をテレビで観て衝撃を受けたこと、
1932年のチャップリンの初来日の歴史秘話なども語られました。
そして、チャーリー・シストヴァリスさんからは、
幼い頃いとこのピーナッツを盗み食いして祖父(チャップリン)に激怒された話から、
祖父のチャップリンが、飢えへの恐れと社会における正義、
そして平和への願いをつよく抱いていたんだろうと、
家族の思い出を振り返ってくれました。
「チャップリンの初来日は1932年の5月14日。
青年将校の五・一五事件の前日なんですね。
チャップリンも標的にされていたんです」(大野裕之さん)
「チャップリンは仕事熱心の人でした。彼の武器は笑いでした。
そして、笑いをおこすのにたいへんな苦労をしていたとおもいます」
(チャーリー・シストヴァリスさん)
今年映画デビュー100周年を迎えるチャールズ・チャップリン。
公開収録のさいごには、したコメ映画祭から【特別コメディ栄誉賞】が、
孫のチャーリー・シストヴァリスさんへめでたく授与されました。
プログラム:「男おばさんL」公開収録 "私の好きなチャップリン映画"